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地方公務員の俸給表を徹底解説|見方・昇給・給与計算のすべて

公務員
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「俸給表ってどう見るの?」「自分の給料はどこに該当する?」「昇給するといくら上がる?」地方公務員として働く方や、これから公務員を目指す方にとって、俸給表の理解は給与を知る上で欠かせません。

地方公務員の俸給表は、職員の給料月額を決定する基準表です。「級」と「号給」の組み合わせで構成され、勤続年数や役職に応じて昇給・昇格していきます。例えば、大卒新卒の初任給は1級25号給で約18万円、勤続10年で2級30号給前後で約27万円となります。

本記事では、地方公務員の俸給表について、見方、級・号給の仕組み、昇給・昇格、給与計算の方法まで、すべてを網羅的に解説します。

この記事を読むことで、以下のことが分かります。

  • 俸給表とは何か(基本的な仕組み)
  • 俸給表の見方(級・号給の読み方)
  • 行政職俸給表の構造と金額
  • 初任給から定年までの昇給パターン
  • 昇給・昇格の仕組み
  • 実際の給与計算方法
  • 自治体による俸給表の違い
  • 職種別の俸給表

俸給表を正しく理解し、自分の給与を把握しましょう。

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俸給表とは

俸給表の基本的な役割

俸給表は、地方公務員の給料月額を決定するための基準表です。

目的:

  1. 給与の透明性を確保
  2. 公平な給与体系の実現
  3. 職員間の給与格差を適正化
  4. 昇給・昇格の基準を明確化

法的根拠:

  • 地方公務員法
  • 各自治体の給与条例
  • 人事院勧告(国家公務員に準拠)

特徴:

  • すべての職員に適用される
  • 年功序列的な要素がある
  • 定期的に改定される

俸給表の構成要素

俸給表は、「級」と「号給」の2つの軸で構成されています。

級(等級):

  • 縦軸
  • 職務の責任や困難度を表す
  • 一般的に1級〜9級(自治体により異なる)
  • 級が上がることを「昇格」という

号給:

  • 横軸
  • 同じ級内での経験年数を表す
  • 1号給〜100号給以上(級により異なる)
  • 号給が上がることを「昇給」という

給料月額:

  • 級と号給の交点に記載された金額
  • これが基本給となる

例: 2級30号給 → 級:2級、号給:30号給 → 給料月額:約27万円

行政職俸給表の見方

級の意味と該当職員

行政職俸給表(一般行政職)の級は、以下のように分類されます。

1級:

  • 対象:主事・主事補
  • 時期:採用〜5年目程度
  • 給料月額:約15万円〜23万円

2級:

  • 対象:主任
  • 時期:6年目〜15年目程度
  • 給料月額:約20万円〜30万円

3級:

  • 対象:係長級
  • 時期:16年目〜25年目程度
  • 給料月額:約25万円〜35万円
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4級:

  • 対象:課長補佐級
  • 時期:26年目〜30年目程度
  • 給料月額:約30万円〜40万円

5級:

  • 対象:課長級(管理職)
  • 時期:31年目以降
  • 給料月額:約35万円〜45万円
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6級:

  • 対象:部長級(管理職)
  • 時期:35年目以降
  • 給料月額:約40万円〜50万円

7級〜9級:

  • 対象:局長級、副市長級等
  • 給料月額:約45万円〜60万円

注意点: 自治体により級の数や該当職員は異なります。

号給の意味と昇給

号給は、同じ級内での経験年数や勤務成績を表します。

昇給の仕組み:

  • 原則:年1回、4号給昇給
  • 査定により、昇給幅が変動(3〜6号給)
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査定による昇給幅:

  • 優秀:6号給昇給
  • 良好:4号給昇給(標準)
  • 普通:3号給昇給
  • 良好でない:昇給なし

具体例: 2級30号給(給料月額27万円)の職員が、良好な評価で昇給した場合

  • 翌年:2級34号給(給料月額約27.8万円)
  • 昇給額:約8,000円

号給の上限: 各級には号給の上限があり、上限に達すると昇給が止まります(ただし、昇格すれば再び昇給)。

俸給表の具体例(東京都特別区の例)

行政職俸給表(1級):

号給 給料月額
1号給 147,100円
5号給 155,600円
10号給 165,200円
20号給 186,700円
25号給 197,700円(大卒初任給相当)
30号給 208,700円
40号給 229,800円

行政職俸給表(2級):

号給 給料月額
1号給 199,200円
10号給 225,800円
20号給 256,900円
30号給 287,100円
40号給 316,400円

行政職俸給表(3級):

号給 給料月額
1号給 251,500円
10号給 280,400円
20号給 313,100円
30号給 344,900円

注意点: これは一例であり、自治体により金額は異なります。

初任給から定年までの昇給パターン

大卒新卒の場合

採用時(22歳):

  • 級・号給:1級25号給
  • 給料月額:約185,000円
  • 地域手当等を含めた月収:約220,000円

5年目(26歳):

  • 級・号給:1級45号給
  • 給料月額:約220,000円
  • 月収:約265,000円

10年目(32歳):

  • 級・号給:2級30号給
  • 給料月額:約270,000円
  • 月収:約325,000円

15年目(37歳):

  • 級・号給:2級50号給
  • 給料月額:約310,000円
  • 月収:約375,000円

20年目(42歳):

  • 級・号給:3級20号給
  • 給料月額:約340,000円
  • 月収:約410,000円

30年目(52歳):

  • 級・号給:4級40号給
  • 給料月額:約400,000円
  • 月収:約480,000円

定年時(60歳):

  • 級・号給:5級30号給(課長級の場合)
  • 給料月額:約450,000円
  • 月収:約540,000円

累計昇給額: 初任給から定年までで、給料月額が約2.4倍になります。

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高卒新卒の場合

採用時(18歳):

  • 級・号給:1級5号給
  • 給料月額:約150,000円
  • 月収:約180,000円

10年目(28歳):

  • 級・号給:1級45号給
  • 給料月額:約220,000円
  • 月収:約265,000円

20年目(38歳):

  • 級・号給:2級40号給
  • 給料月額:約300,000円
  • 月収:約360,000円

30年目(48歳):

  • 級・号給:3級30号給
  • 給料月額:約355,000円
  • 月収:約425,000円

定年時(60歳):

  • 級・号給:4級30号給(課長補佐級の場合)
  • 給料月額:約390,000円
  • 月収:約470,000円

大卒との差: 初任給の差は約3.5万円ですが、定年時の差は約6万円に拡大します。ただし、高卒は4年早く働き始めるため、生涯年収の差は縮まります。

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昇給と昇格の仕組み

定期昇給(号給の上昇)

定期昇給は、毎年1回行われます。

実施時期:

  • 毎年1月1日(自治体により異なる)

昇給幅:

  • 標準:4号給
  • 査定により3〜6号給

昇給額: 1号給あたり約1,000円〜3,000円(級・号給により異なる)

具体例: 2級30号給(287,100円)→ 2級34号給(295,900円)

  • 昇給額:8,800円/月
  • 年間:105,600円

昇給停止:

  • 号給の上限に達した場合
  • 人事評価が著しく低い場合

昇格(級の上昇)

昇格は、役職に就いた際に行われます。

昇格のタイミング:

  • 主事補 → 主任:5〜10年目
  • 主任 → 係長:15〜20年目
  • 係長 → 課長補佐:25〜30年目
  • 課長補佐 → 課長:30年目以降

昇格時の号給調整: 昇格すると、級が上がりますが、号給は調整されます。

調整方法: 現在の給料月額と同等以上になるように、新しい級の号給が決定されます。

具体例: 2級60号給(給料月額320,000円)から3級へ昇格

  • 3級の中で、320,000円以上の最も低い号給を探す
  • 3級15号給(給料月額325,000円)に決定
  • 昇格昇給額:5,000円

注意点: 昇格は能力・実績に基づくため、全員が同じタイミングで昇格するわけではありません。

人事評価と昇給

近年、人事評価制度の導入により、勤務成績が昇給に反映されるようになっています。

評価段階:

  • S評価:6号給昇給
  • A評価:5号給昇給
  • B評価:4号給昇給(標準)
  • C評価:3号給昇給
  • D評価:昇給なし

評価基準:

  • 業務遂行能力
  • 業務実績
  • 勤務態度
  • 目標達成度

影響: 毎年の評価の積み重ねにより、同期入庁でも給料に差が生じます。

差の例(10年間):

  • 毎年A評価(5号給昇給):50号給上昇
  • 毎年B評価(4号給昇給):40号給上昇
  • 差:10号給(約2〜3万円/月)

給料月額以外の手当

俸給表で決まるのは「給料月額」のみで、実際の給与はこれに各種手当が加算されます。

主な手当:

  1. 地域手当:給料月額の3〜20%
  2. 扶養手当:配偶者6,500円、子10,000円等
  3. 住居手当:最大28,000円
  4. 通勤手当:実費(上限55,000円)
  5. 期末・勤勉手当(ボーナス):年4.5ヶ月分

給与の計算例:

  • 給料月額:300,000円(2級30号給)
  • 地域手当(20%):60,000円
  • 扶養手当:21,500円(配偶者+子2人)
  • 住居手当:28,000円
  • 通勤手当:20,000円
  • 月収:429,500円

年収:

  • 月収 × 12ヶ月:5,154,000円
  • ボーナス(4.5ヶ月分):1,620,000円
  • 年収:6,774,000円
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職種別の俸給表

主な職種別俸給表

地方公務員には、職種ごとに異なる俸給表が適用されます。

行政職俸給表(一般行政職):

  • 対象:事務職、技術職等
  • 最も人数が多い
  • 本記事で主に解説しているもの
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教育職俸給表:

  • 対象:教員
  • 行政職より若干高い設定
  • 教職調整額(給料月額の4%)が別途支給

医療職俸給表:

  • 対象:医師、看護師、薬剤師等
  • 専門性に応じて高額

公安職俸給表:

  • 対象:警察官、消防士
  • 特殊勤務手当が充実

技能労務職俸給表:

  • 対象:清掃職員、給食調理員等
  • 行政職より低めの設定
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俸給表の違いによる給与差

例:勤続10年、30歳の場合

行政職:

  • 給料月額:約270,000円

教育職:

  • 給料月額:約280,000円
  • 教職調整額:約11,200円
  • 合計:約291,200円

医療職(看護師):

  • 給料月額:約290,000円

公安職(警察官):

  • 給料月額:約270,000円
  • 特殊勤務手当:約30,000円
  • 合計:約300,000円

差: 職種により、月額で2〜3万円の差が生じます。

自治体による俸給表の違い

都道府県・政令市・一般市の違い

俸給表は自治体により若干異なります。

都道府県・政令指定都市:

  • 国の俸給表に準拠
  • 比較的高水準

中核市・一般市:

  • 都道府県に準拠
  • やや低めの設定の場合も

町村:

  • 独自の俸給表の場合も
  • 財政状況により低めの設定

具体例(2級30号給の比較):

  • 東京都特別区:287,100円
  • 大阪市:285,000円
  • 一般市A:280,000円
  • 町B:270,000円

差: 同じ号給でも、自治体により月額1〜2万円の差があります。

地域手当による実質的な差

俸給表の差以上に、地域手当の差が大きく影響します。

地域手当率:

  • 東京都特別区:20%
  • 大阪市:16%
  • 一般市:3〜10%
  • 地方町村:0%

実質給与の比較(給料月額30万円の場合):

  • 東京都特別区:300,000円 + 60,000円 = 360,000円
  • 大阪市:300,000円 + 48,000円 = 348,000円
  • 一般市:300,000円 + 15,000円 = 315,000円
  • 地方町村:300,000円 + 0円 = 300,000円

差: 地域手当の差により、月額6万円の差が生じます。

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俸給表の改定

人事院勧告と俸給表改定

俸給表は、毎年見直されます。

改定の流れ:

  1. 人事院が民間給与を調査
  2. 人事院勧告を発表(国家公務員向け)
  3. 地方自治体がこれに準拠して改定

改定の内容:

  • 俸給表の金額改定(ベースアップ)
  • 初任給の引き上げ
  • 若年層の給与改善

近年の傾向:

  • 若年層の給与を重点的に引き上げ
  • 中高年層は据え置きまたは微増
  • 民間との格差是正

具体例(令和5年度):

  • 初任給:約4,000円引き上げ
  • 若年層:約2,000円引き上げ
  • 中高年層:据え置き

俸給表の確認方法

自分の俸給表を確認する方法

方法1:給与明細を確認

  • 給与明細に「級」「号給」が記載されている
  • 該当する俸給表を確認

方法2:人事担当者に問い合わせ

  • 所属部署の人事担当者に確認
  • 自分の級・号給を教えてもらう

方法3:自治体の条例を確認

  • 各自治体のウェブサイトで公開
  • 「職員の給与に関する条例」を閲覧
  • 俸給表が別表として添付

方法4:総務省のウェブサイト

  • 地方公務員給与の実態調査
  • 全国の自治体の俸給表を比較可能

まとめ:俸給表を正しく理解する

地方公務員の俸給表について、見方から昇給の仕組みまで解説してきました。最後に重要なポイントをまとめます。

俸給表を理解する7つのポイント

  1. 俸給表は給料月額を決める基準表
    • 級と号給の組み合わせで決定
    • 級:役職、号給:経験年数
    • 給料月額のみ(手当は別)
  2. 級は1級〜9級(自治体による)
    • 1級:新人(主事補)
    • 2級:主任
    • 3級:係長
    • 4級以上:管理職
  3. 昇給は年1回、4号給が標準
    • 査定により3〜6号給
    • 1号給約1,000〜3,000円
    • 年間約8,000円〜1.5万円の昇給
  4. 昇格は役職に就いた際
    • 主任、係長、課長等への昇進時
    • 給料月額が増加
    • タイミングは能力・実績次第
  5. 初任給から定年で約2.4倍
    • 大卒初任給:約18.5万円
    • 定年時(課長級):約45万円
    • 着実な昇給が見込める
  6. 手当を含めると実質給与はさらに増
    • 地域手当:3〜20%
    • 扶養手当、住居手当等
    • 月収は俸給表の1.5〜2倍
  7. 自治体により俸給表が異なる
    • 都道府県・政令市:高め
    • 一般市町村:やや低め
    • 地域手当の差も大きい

俸給表を活用するために

ステップ1:自分の級・号給を確認

  • 給与明細を確認
  • 現在位置を把握

ステップ2:昇給・昇格のパターンを理解

  • 標準的なキャリアパスを確認
  • 将来の給与を予測

ステップ3:人事評価を意識

  • 良い評価で昇給幅が増える
  • 同期との差が生じる

ステップ4:手当も含めて給与を把握

  • 俸給表だけでは実際の給与は分からない
  • 各種手当を合算して計算

最後に

俸給表は、地方公務員の給与を理解する上で基本となる重要な資料です。

  • 級・号給の仕組みを理解する
  • 自分の現在位置を把握する
  • 昇給・昇格のパターンを知る
  • 将来の給与を予測できる
  • キャリアプランの参考になる

俸給表を正しく理解することで、自分の給与の現状と将来を把握し、計画的なキャリア形成が可能になります。また、昇給・昇格の仕組みを知ることで、モチベーションの向上にもつながります。

この記事が、地方公務員の俸給表と給与制度の理解を深める一助となれば幸いです。

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