公務員試験の2次試験・3次試験では
集団面接、個人面接が待っています。
面接対策として
・受ける自治体の最低限の情報
・比較用の他自治体の情報
・受ける自治体に新事業を提案するための情報
などの情報を効率よくあつめて、
面接官の印象に残る回答をしたいですよね。
そこで、このページでは、
・資料から読み取るべき情報
・情報の比較方法
について、ご紹介します。
必ず事前に読む必要がある資料
まず最初に、ほぼ確実に面接時に聞かれる情報の
載っている資料を2つご紹介します。
面接時に答えられないと面接官の印象が悪くなってしまうので、
この2つは、必ず事前に読んでおきましょう。
市報
受ける自治体が発行している市報は必ず確認しましょう。
ちなみに、市報は各自治体のホームページで確認できるので、
わざわざ市報を取り寄せたり、その市に住む必要はありません。
ただ、いくらでも遡って読めるからと言って、少なくとも月に1回は発行している市報を
すべて読み込むとなると、かなりの労力を費やすことになります。
しかも、市報に載っている情報のほとんどは市民に向けたものであり、
面接で役に立つような情報はごくわずかです。
とは言え、そのごくわずかの情報こそが行政の肝なので、
絶対に押さえておかないといけません。
その肝となる面接に役立つ情報が載っている市報は
・1月頃に発行される市報
・4月頃に発行される市報
・10月頃に発行される市報
この2つの市報です。
そして、この市報から読み取るべき内容は
・行政報告(1月頃)
・施政方針(4月頃)
・今年度の予算(4月頃)
・前年度の決算(10月頃)です。
行政の仕事は予算に始まり決算に終わります。
それくらい行政にとって予算・決算は重要です。
これは面接だけでなく、市役所に勤めるようになってからも
同じです。
予算・決算の詳しい中身を覚える必要はありませんが、
・予算から今年度の歳入・歳出
・決算から前年度の歳入・歳出・収支
この5つの数字は面接の直前に丸暗記をすることを
オススメします。
それから行政報告と施政方針についてですが、
行政報告は、その年に行った取り組みや事業の進捗状況について
まとめられたもので、施政方針は、今年度の予算を使ってどういう事業を
行う予定なのか?についてまとめられたものです。
行政報告と施政方針を読むことで、
今までどんなことに力を入れてきたのか?
そして今後どういう分野に力を入れようとしているのか?
その自治体の特徴がわかります。
そして、自治体の特徴は、行政のトップである市長が市民に対して
自分の実績をアピールしている部分であり、
行政運営に対する思いが詰まっている部分でもあるので、
必ず読んでおきましょう。
あと面接とは直接関係がありませんが、3月頃に発行される市報に
職員の給与に関する情報が載っているため、そちらも確認しましょう。
どこの自治体に就職しても業務内容は変わりませんが、給料は全然違うので、
いくらもらえそうなのか、必ずチェックしましょう。
ホームページ
市役所のホームページに関しても、必ず確認しておきましょう。
市報同様に市民向けの情報が多く、全部を読み込むと大変なので、
要所だけを押さえましょう。
自治体のホームページで押さえておくべき情報は、
・直近の人口
・人口の推移
です。
人口も予算・決算と同じく自治体において非常に重要な数字です。
面接においても、ほぼ間違いなく聞かれる質問の1つです。
人口を調べるついでに、直近1年間の人口の推移も
調べておきましょう。
今はどこの自治体も人口が減少していますが、
中には人口が増えている自治体もありますし、
他の自治体と比べて人口減少を微減で抑えている自治体などもあります。
このような自治体は人口を確保するための事業・施策が
上手くいっているという自負があるので、志望動機を聞かれた時に、
その自負心をくすぐるような回答を心がければ好印象を与えることができます。
他の受験者と差をつけるための資料
上記の市報・ホームページは必ず押さえておかないといけない資料ですが、
今から紹介する資料は+αの資料です。
ここから紹介する資料を読んでおくと、面接官に
「お、こいつはスゴイな。」
と思わせることができます。
総合計画・基本構想
市役所は約10年置きくらいに総合計画または基本構想と言う
長期計画を立てます。
総合計画には、基本構想と今後約10年間の市の目標と主要な施策等が
載っています。
また、その総合計画を約5年間ごとの中期目標に落とした
前期基本計画、後期基本計画と言うのもあります。
これら
・総合計画または基本構想
・前期基本計画
・後期基本計画
は、すべて各自治体のホームページに掲載されているので、
インターネットから確認できます。
計画には、教育・福祉・経済等、それぞれの分野ごとの目標と施策が
それぞれ載っていますが、自分が興味のある分野の施策だけ読み込めばOKです。
そして、
「基本計画に載っていた~」
と、自己PRや志望動機等の回答時に伝えると
「よく勉強しているな。」「うちに本気で入りたいんだな」
と、非常に好印象を与えることができます。
ただし、1点注意があります。
それは、その計画を現市長が作ったものかどうか?
これだけは確認しておいてください。
市長選の時期にもよりますが、市長が変わったと同時に
総合計画・基本構想が発表された場合、
その総合計画・基本構想は前市長が作成したものです。
現市長が前市長の後継者的な方であれば、問題ありませんが、
大抵は新しい市長と前市長は選挙で争っている(敵対している)
わけですから、前市長関係の話題はタブーです。
自治体通信オンライン
自治体通信オンラインとはイシン株式会社が運営しているホームページで
先進自治体の具体的な取り組みをはじめ、自治体経営に役立つ情報が
多数掲載されています。
先進自治体とは、その名のとおり、
優れた取り組みを先進的に取り組んでいる自治体
のことです。
使い方としては、
自治体通信オンラインのページ内に検索窓があるため、
そこで受験しようとしている自治体名「○○市」をまずは検索してみましょう。
そこで、ヒットすれば、ラッキーです。
そこで表示される記事を読んで、
「先進的な取り組みを行っている○○市で私も働きたい!」
と伝えるだけで面接官に本気度が伝わります。
「○○市」でヒットしない場合でも、自分の興味のある
事業があれば、その事業について調べておいて
「□□市で行われている事業を○○市でも行いたい!」
と言えば、よく勉強していることが伝わりますし、
最初の配属先も関連分野に配置してくれる可能性も高くなります。
ジチタイワークスWEB
ジチタイワークスWEBとは株式会社ホープが運営しているホームページで、
全国各地の自治体の先進事例やユニークな事例が多数掲載されています。
使い方としては、
上記の自治体通信オンラインと同様に
ジチタイワークスWEBのページ内に検索窓があるため、
検索をして利用しましょう。
比較をするなら近隣もしくは人口規模が同じところ
他にも様々な自治体に関する資料を集めるかもしれませんが、
情報として役に立つのは、
・受験する自治体の周辺自治体
・受験する自治体と人口規模が同じ自治体
です。
それ以外の情報は、はっきり言って無駄です。
なぜなら、どれだけ優れた取り組みを行っている自治体の事例とは言え、
地域や人口規模が変わると、
使える予算や抱えている課題は全く別物になるからです。
例えば、人口が3万人程度の少ない自治体であれば、
高校生までの医療費を全額無料にしても、そこまで予算がかからないため、
比較的簡単に導入できますが、人口100万人を超えている自治体で
同じようなことをしようと思ったら、莫大な予算が必要になりますし、
そこまでの予算を組むぐらいなら、他に市民のためになる
事業に取り組むことができます。
このように、地域もしくは人口規模の
どちらかが同じくらいの自治体でなければ
比較対象として相応しくありません。
まとめ
今回紹介した資料を読んでおくだけで、
面接時に必要な情報はすべてまかなえるはずです。
しかも、今回教えた資料や比較の方法は公務員になってからも
使えます。
資料を活用して、公務員試験頑張ってください。