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会計年度任用職員の産休完全ガイド|取得条件・給付金・更新への影響まで徹底解説

会計年度任用職員
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会計年度任用職員として働いている方が妊娠した場合、産休や育休は取得できるのか、給与はどうなるのか、任期への影響はどうなるのか、こうした不安を抱えている方は少なくありません。

本記事では、会計年度任用職員の産休制度について詳しく解説します。

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会計年度任用職員でも産休は取得できる

結論から申し上げると、会計年度任用職員でも産前産後休暇(産休)は取得可能です。

産休は労働基準法で定められた権利であり、雇用形態にかかわらず全ての女性労働者に認められています。

産休の基本的な期間

産休には「産前休暇」「産後休暇」があります。

  • 産前休暇: 出産予定日の6週間前(多胎妊娠の場合は14週間前)から取得可能
  • 産後休暇: 出産日の翌日から8週間(本人が希望し医師が認める場合は産後6週間以降は就業可能)

産前休暇は本人が請求した場合に与えられるものですが、産後8週間は法律で就業が禁止されています。

会計年度任用職員であっても、この基本的な権利に変わりはありません。

会計年度任用職員制度の概要

ここで一度、会計年度任用職員制度について、念のため簡単に触れておきたいと思います。

会計年度任用職員は、2020年4月の地方公務員法改正により導入された非常勤の地方公務員です。

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従来の臨時職員やパート職員が移行した制度で、任期は原則として4月1日から翌年3月31日までの1年間です。

全国で約66万人が会計年度任用職員として働いており、事務職、保育士、看護師、図書館職員など多様な職種で活躍しています。

フルタイムとパートタイムの2種類があり、約9割がパートタイムとして勤務しています。

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産休取得の手続きと流れ

会計年度任用職員が産休を取得する際の具体的な手続きを解説します。

産休申請の基本ステップ

  1. 妊娠の報告
    妊娠が判明したら、できるだけ早く直属の上司や人事担当部署に報告しましょう。業務の引継ぎや代替職員の配置などの準備が必要です。
  2. 産休の申請
    出産予定日が確定したら、産前休暇の開始希望日を決めて正式に申請します。自治体によって申請書の様式は異なりますが、一般的には「産前産後休暇申請書」を提出します。
  3. 母子健康手帳の写しを提出
    出産予定日を証明するため、母子健康手帳の該当ページの写しを添付します。
  4. 業務の引継ぎ
    産休に入る前に、担当業務の引継ぎを完了させます。

任期満了と産休の関係

会計年度任用職員の任期は通常1年間です。

もし産休期間中に任期満了日(通常は3月31日)を迎える場合でも、産休の権利は失われません。

ただし、任期更新については自治体の判断によるため、事前に人事担当者に確認することが重要です。

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産休中の給与と手当金

産休期間中の給与がどうなるのかは、最も気になる点でしょう。

産休中の給与の基本ルール

会計年度任用職員の産休中は、原則として給与は無給となります。

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これは労働基準法が産休中の給与支払いを義務付けていないためで、常勤職員でも同様です。

ただし、この無給期間をカバーするため、健康保険から「出産手当金」が支給される制度があります。

出産手当金とは

出産手当金は、健康保険加入者が出産のために仕事を休み、給与の支払いを受けなかった場合に支給される手当です。

支給対象期間

  • 出産日(実際の出産が予定日後の場合は出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合は98日)
  • 出産日の翌日以後56日
  • この範囲内で会社を休んだ期間

支給額の計算方法:

出産手当金の1日あたりの支給額 = 【支給開始日以前12か月間の各標準報酬月額の平均額】÷ 30日 × 2/3

たとえば、月給20万円の場合、1日あたり約4,400円が支給され、産休期間(約98日間)で約43万円を受け取れる計算になります。

出産手当金の対象となる条件

会計年度任用職員が出産手当金を受給するには、以下の条件を満たす必要があります。

  1. 健康保険(社会保険)に加入していること
    • フルタイムの会計年度任用職員は原則として健康保険に加入
    • パートタイムでも勤務時間が常勤職員の4分の3以上なら加入対象
  2. 産休期間中に給与の支払いがないこと
    • 一部給与が支払われる場合は、出産手当金との差額が支給されます
  3. 被保険者本人であること
    • 配偶者の扶養に入っている場合は対象外

出産手当金を受給できないケース

以下の場合、出産手当金は支給されません。

  • 国民健康保険に加入している場合(一部の国民健康保険組合を除く)
  • 配偶者など親族の健康保険の被扶養者となっている場合
  • 勤務時間が短く健康保険に加入していない場合

パートタイムの会計年度任用職員で健康保険に加入していない方は、出産手当金を受給できない可能性があるため、妊娠が判明したら早めに人事担当者に確認しましょう。

出産手当金の申請手続き

出産手当金を受給するには、以下の手順で申請します。

  1. 申請書の入手
    加入している健康保険組合(協会けんぽ、共済組合など)から「健康保険出産手当金支給申請書」を入手します。
  2. 医師・助産師の証明
    出産した医療機関で、出産日などの必要事項を記入してもらいます。
  3. 事業主(勤務先)の証明
    勤務先の人事担当部署で、勤務状況や給与支払い状況を証明してもらいます。
  4. 健康保険組合への提出
    完成した申請書を健康保険組合に提出します。産後休暇終了後にまとめて申請することも、産前分と産後分を分けて申請することも可能です。

申請から支給まで1~2か月程度かかるため、経済的な準備をしておくことをおすすめします。

育児休業の取得について

産休に引き続き、育児休業(育休)の取得も可能です。

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会計年度任用職員の育休取得条件

会計年度任用職員が育休を取得するには、以下の条件を満たす必要があります。

  1. 子が1歳に達する日まで継続して在職する見込みがあること
  2. 子が1歳6か月に達する日までに労働契約が満了し、更新されないことが明らかでないこと

つまり、育休取得時点で任期が子の1歳の誕生日を超えて更新される見込みがある、または少なくとも更新されないことが確定していない場合に取得可能です。

育休の期間と延長

  • 原則期間: 子どもが1歳に達する日まで
  • 延長: 保育所に入所できないなどの理由がある場合、最長子どもが2歳に達する日まで延長可能
  • パパ・ママ育休プラス: 配偶者も育休を取得する場合、子が1歳2か月に達するまで取得可能

育休中の給付金

育休期間中は、雇用保険から「育児休業給付金」が支給されます。

支給額

  • 育休開始から180日まで: 休業開始時賃金の67%
  • 181日目以降: 休業開始時賃金の50%

2025年4月からは制度改正により、出生後休業支援給付金と合わせて最大80%相当が支給される予定です。

受給条件

  • 雇用保険に加入していること
  • 育休開始前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある月が12か月以上あること

育休取得の手続き

  1. 育児休業承認請求書の提出
    育休開始予定日の2週間前までに任命権者(所属長)に請求します。
  2. 子の出生を証明する書類の添付
    出生証明書や母子健康手帳の写しなどを添付します。
  3. 育児休業給付金の申請
    雇用保険の育児休業給付金も別途申請が必要です。人事担当部署を通じてハローワークに申請します。

産休・育休と任期更新の関係

会計年度任用職員にとって、産休・育休が任期更新にどう影響するかは重要な問題です。

更新に関する法的保護

育児・介護休業法により、育児休業を理由とする不利益取り扱いは禁止されています。

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つまり、育休を取得したことを理由に任期を更新しない、または不利な条件での更新を行うことは違法です。

実際の更新可否

ただし、以下の点に注意が必要です。

  • もともと契約更新が見込まれていない場合、休業中に契約が終了する可能性がある
  • 任期更新の判断基準(勤務成績、業務の必要性など)は通常の更新と同様に適用される
  • 自治体によって更新回数の上限が異なる(令和6年6月に上限撤廃、現在は自治体判断)

更新を希望する場合の対策

  1. 早めの相談
    妊娠が判明したら、できるだけ早く人事担当者に任期更新の見込みを確認しましょう。
  2. 文書での確認
    口頭だけでなく、更新の見込みについて文書で確認しておくと安心です。
  3. 勤務実績の積み重ね
    産休前まで良好な勤務成績を維持することが、更新の判断において重要です。
  4. 代替職員の提案
    可能であれば、産休・育休期間中の業務を引き継ぐ人材の情報提供など、自治体側の負担軽減に協力的な姿勢を示すことも有効です。

社会保険料と税金の取り扱い

産休・育休期間中の社会保険料と税金について理解しておきましょう。

社会保険料の免除

健康保険料・厚生年金保険料

  • 産休期間中は全額免除(事業主負担分・本人負担分ともに)
  • 育休期間中も全額免除
  • 免除期間も将来の年金額には反映される(納付期間としてカウント)

雇用保険料

  • 給与の支払いがない場合、雇用保険料の負担なし

税金の取り扱い

所得税

  • 給与の支払いがない期間は所得税も発生しない
  • 出産手当金・育児休業給付金は非課税

住民税

  • 前年の所得に対して課税されるため、産休・育休中も支払い義務あり
  • 給与から天引きできない場合は、普通徴収(自分で納付)への切り替えが必要
  • 勤務先に相談して徴収方法を決定

その他の出産関連給付金

産休・育休以外にも、出産に関連して受け取れる給付金があります。

出産育児一時金

概要: 子ども1人につき一律50万円(令和5年4月以降)が支給されます。

対象: 公的医療保険(健康保険または国民健康保険)に加入している全ての方

申請方法: 多くの場合、医療機関が直接受取る「直接支払制度」を利用するため、窓口での支払いが軽減されます。

児童手当

支給額

  • 3歳未満: 月額15,000円
  • 3歳以上小学校修了前: 月額10,000円(第3子以降は15,000円)
  • 中学生: 月額10,000円

申請: 出生届を提出した後、住んでいる市区町村の窓口で申請します。

自治体独自の支援

自治体によっては、出産祝い金や子育て支援金など独自の給付制度を設けている場合があります。

お住まいの自治体のホームページで確認しましょう。

産休・育休取得時の注意点

会計年度任用職員が産休・育休を取得する際の注意点をまとめます。

早めの情報収集と準備

  1. 制度の確認
    自治体によって細かいルールが異なる場合があるため、就業規則や関連規定を確認しましょう。
  2. 健康保険の加入状況確認
    出産手当金を受給できるかどうか、早めに確認してください。
  3. 経済面の準備
    給付金の支給には時間がかかるため、2~3か月分の生活費を確保しておくと安心です。

職場とのコミュニケーション

  1. 早期の報告
    妊娠が安定期に入ったら、できるだけ早く報告しましょう。
  2. 定期的な連絡
    産休・育休中も、任期更新や復職に関する情報を定期的に確認することをおすすめします。
  3. 復職の意思表示
    復職を希望する場合は、明確に意思表示しておきましょう。

健康管理

  1. 母性健康管理のための休暇
    妊娠中の健康診査や通院のための休暇(母性健康管理休暇)も認められています。
  2. 体調優先
    無理をせず、必要に応じて休暇を取得しましょう。
  3. 医師の指導
    医師から指導があった場合、勤務時間の短縮や軽易な業務への転換を請求できます。

よくある質問と回答

Q1: 任期途中で妊娠が判明した場合、契約を打ち切られることはありますか?

A: 妊娠・出産を理由とする解雇や契約更新の拒否は、男女雇用機会均等法により禁止されています。任期満了までは通常通り勤務でき、産休も取得できます。ただし、任期更新については別の判断基準もあるため、人事担当者に早めに相談することをおすすめします。

Q2: パートタイムの会計年度任用職員でも育休は取れますか?

A: 取得条件を満たせば可能です。重要なのは「子が1歳6か月に達する日までに労働契約が満了し、更新されないことが明らかでないこと」という条件です。更新の見込みがあるか、人事担当者に確認しましょう。

Q3: 出産手当金と育児休業給付金は両方受け取れますか?

A: はい、両方受け取れます。出産手当金は産休期間中(約98日間)、育児休業給付金は育休期間中(子が原則1歳まで)に支給されるため、期間が重複しません。

Q4: 産休中に任期が満了する場合、産休は継続できますか?

A: 任期満了日までは産休の権利があります。その後については、任期が更新されるかどうかによります。更新されない場合、任期満了をもって雇用関係は終了しますが、出産手当金は任期満了後も受給できる場合があります(継続給付の要件を満たす場合)。

Q5: 産休・育休から復帰後、元の職場に戻れますか?

A: 会計年度任用職員の場合、任期ごとの任用となるため、必ずしも元の部署に配置されるとは限りません。ただし、多くの自治体では育休から復帰する職員を優先的に配置する配慮をしています。復職希望を早めに伝えておくことが重要です。

まとめ:安心して産休・育休を取得するために

会計年度任用職員でも、条件を満たせば産休・育休を取得でき、各種給付金を受け取ることができます。

押さえておくべき5つのポイント

  1. 産休は全ての女性労働者の権利
    • 会計年度任用職員でも産前6週間、産後8週間の休暇は取得可能
  2. 給付金で経済的不安を軽減
    • 健康保険加入者は出産手当金(給与の約2/3)を受給可能
    • 雇用保険加入者は育児休業給付金(給与の50~67%)を受給可能
  3. 健康保険加入状況の確認が重要
    • パートタイムで健康保険未加入の場合、出産手当金を受給できない
    • 妊娠判明後、早めに加入状況を確認
  4. 育休取得には更新見込みが必要
    • 子が1歳6か月に達する日までの契約更新見込みが条件
    • 人事担当者に早めに相談を
  5. 不利益取り扱いは禁止されている
    • 育休を理由とする契約更新拒否や不利益な取り扱いは違法
    • 困ったことがあれば労働局に相談可能

早めの準備と相談が鍵

妊娠が判明したら、できるだけ早く以下のことを行いましょう。

  • 人事担当者への報告と相談
  • 健康保険・雇用保険の加入状況確認
  • 自治体の産休・育休制度の確認
  • 経済面の計画立案
  • 業務の引継ぎ準備

会計年度任用職員として働きながら出産・育児をすることは決して簡単ではありませんが、制度を正しく理解し、早めに準備を進めることで、安心して産休・育休を取得することができます。

不明な点があれば、遠慮せず人事担当者や労働局の相談窓口を活用してください。

あなたと赤ちゃんの健康が何よりも大切です。

制度を活用して、安心して出産・育児に臨んでください。

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