市役所職員と言えば、その業務内容も法律・条例を根拠としていること等から、非常にお堅い職業のイメージがあると思います。
そのため、服装や髪型、髪色に関しても同様に厳格なイメージを持っている方も多いと思います。
しかし、実際に窓口を訪れてみると、イメージ通り堅い格好をしている人もいれば、大丈夫か?と心配になるほどラフな格好をしている人もいて、驚かれる人も多いのではないでしょうか?
特に新規採用された正職員の方や会計年度任用職員の方は、どんな格好をして職場に行けば良いのか迷うのではないでしょうか?
そこで、このページでは、市役所職員の服装・髪型・髪色の決まり等について、詳しくご説明します。
服装や髪型に規定はない
市役所はお堅いイメージがあるので、当然、服装や髪型、髪色に厳しい決まりがると思われがちですが、実は市役所職員に服装や髪型、髪色に関する規定は一切ありません。
民間企業の場合、パート・アルバイトであっても
- 会社支給の制服を必ず着用すること
- 男性は短髪にすること
- 女性は長髪の場合は一本結びをすること
- 髪色は原則黒色にすること
- 女性の場合は茶髪でも可
みたいな決まりみたいなものがあります。
決まりまではいかなくても、推奨される服装頭髪の基準があると思います。
しかし、市役所に関しては、そのような推奨される服装頭髪の基準みたいなものすら明確にはありません。
髪型や服装に暗黙の了解はある
市役所に服装や髪型、髪色に関する明確な決まりはありませんが、実際は暗黙の了解は存在します。
そのため、あまりに奇抜なファッションで仕事に来た場合は、年配の職員から注意されるため気を付ける必要があります。
ただし、明確な基準があるわけではないため、奇抜なファッションで来たからと言って、減給やクビになると言った懲戒処分を受けるわけではないため安心してください。
それでは、市役所の服装や髪型、髪色に関する暗黙のルールをご紹介します。
男性の市役所職員は基本スーツか作業着
男性の市役所職員はスーツ又は作業着を着て仕事をする必要があります。
作業着に関しては市から支給されるもののため、全員共通のデザインとなり、オシャレを楽しむ要素は一切ありません。
しかし、スーツに関してはスーツであれば良いため、色やデザインは余程奇抜なものでない限り何も言われません。
例えば私が以前勤めていた民間企業では、白無地のワイシャツのみOKで、色がついているものやデザインが入っているワイシャツはダメで、たとえ白無地であってもボタンダウンシャツは禁止されていました。
しかし、市役所ではボタンダウンシャツはもちろんOKですし、スーツの裾が七分丈であっても、ワイシャツの色が黒でもピンクでも何でも良いので、スーツに限定はされますが、オシャレを楽しむことができます。
また、地域によっては、作業着やスーツ以外のものが仕事着として認められる自治体もあります。
例えば沖縄県では、作業着やスーツの他にかりゆしウェアも正装として認められています。
そのため、詳しくは総務課や職員組合に聞いてみましょう。
女性の市役所職員は事務服又は自由
女性の市役所職員は、全くの制限はなく、自由な格好で働くことができます。
事務服が支給される市役所では、事務服の着用を求められることがありますが、最近では事務服の予算も削られているため、事務服着用のルールも撤廃されつつある傾向にあります。
ちなみに私が務めている市役所も数年前までは事務服が支給されていましたが、現在は事務服はなくなり、女性に関しては派手な服装でなければ何でもOKになりました。
派手な服装の例としては、ミニスカート等の露出の高い服やアクセサリーをジャラジャラ付けたりした格好が該当します。
ちなみにマニキュアやジェルネイルと言ったものも、相手を傷つける恐れがあったり、事務作業に支障ができることがなければ自由にすることができます。
スーパークールビズ期間中はポロシャツでも良い
市役所では現在、地球温暖化対策事業の一環として、職場の省エネルギーの推進及び執務能率の向上等を図るため、クールビズ及びスーパークールビズを採用しています。
市役所によってバラバラですが、5月1日~10月31日までをクールビズ期間、7月1日~9月30日までをスーパークールビズ期間と設定している自治体が多いです。
女性の市役所職員の場合は、そもそも服装が自由のため、クールビズ、スーパークールビズどちらもあまり関係はありませんが、男性の市役所職員は期間中の服装が変わります。
クールビズ期間中はスーツ・ワイシャツスタイルですが、ノーネクタイが可能となり、スーパークールビズ期間中はポロシャツの着用が可能となります。
ただし、ポロシャツであれば何でも良いわけではなく、市が指定したポロシャツのみ可能となります。
ポロシャツに合わせてズボンと靴も変えて良いため、スーパークールビズ期間中はアンクルパンツやスニーカーを履いて出勤することが可能となります。
もちろん、スーパークールビズ期間中でもスーツ・ワイシャツスタイルで出勤することも可能なので、どちらか好きな方を選ぶことができます。
ちなみに私が務めている市役所では、ちょうど半々くらいの割合でポロシャツとスーツ・ワイシャツスタイルに分かれています。
髪型は自由だが明るい髪色はNG
市役所職員の髪型に関しては全くの規制はありません。
民間企業の場合、特に窓口業務のような接客業務をする会社であれば服装に加えて髪型に制限が掛かりますが、市役所職員の場合は、窓口業務の部署に配属されても、特に何も制限はありません。
年配の人は少し嫌がりがちな2ブロック等の髪型にしても、多少嫌味を言われたりしますが、特に問題はありません。
例えば「日本一おかしな公務員」の著者である山田崇さんの髪型は半分坊主で半分がモヒカンのような髪型ですが、このような髪型でも全く問題ありません。
そのため、市役所職員は好きな髪型にすることができます。
次に髪色についてですが、髪色についても「黒色以外認めない!」「この髪色しか認めない!」と言った明確なルールはありません。
しかし、さすがに金髪であったり、赤色や青色、ピンク色と言った派手な髪色は、問題ありとみなされて注意を受けることになるため控えましょう。
また基本的にOKとされる茶髪であっても金髪に近いような明るすぎる茶髪は注意を受ける可能性があります。
そのため、髪色に関しては明確なルールがないとは言え、一般常識の範囲内の髪色にする必要があります。
とは言え、繰り返しになりますが、規定等の明確なルールがあるわけではないため、派手な髪色にしたからと言って、何らかの罰が与えられるわけではなく、注意を受けて、派手ではない髪色にするように指導されるだけで済みます。
無難な格好が最も働きやすい
市役所職員として働くうえで、服装・髪型・髪色について一切の明確な規制はありませんが、それはあくまで市役所内部の話です。
お客様である市民の方からすれば「私達が払っている税金で給料をもらっている公務員だから当然、然るべき格好をするべきだ」と言う認識で接してきます。
そのため、いくら服装・髪型・髪色が自由だからと言って、一般常識から外れた格好をしていると市民の方から「なんだその格好は!」と余計なクレームを招くことになってしまいます。
市役所の窓口業務は、ただでさえクレームが多く、クレームにより仕事に支障をきたすことが多々あります。
そのため、いくら服装等が自由とは言え、無難な格好が最も働きやすい格好となります。
まとめ
市役所職員の服装・髪型・髪色の決まり等について、詳しくご説明をさせていただきました。
服装に関しては、男性はスーツまたは作業着で、女性は完全に自由ですが派手ではない服装をしていれば問題ありません。
特にパート・アルバイトである会計年度任用職員として働く方は女性が多いですが、わざわざ市役所で働くためにスーツを新調する必要はなく、普段着でお仕事ができるため、何も心配する必要はありません。
そして、髪型については、男女ともに自由で何でもありですが、髪色については、男女ともに金髪等の明るい色は避けなければいけません。
比較的に女性の方は多少明るくても良いですが、男性に関しては今も染めることに対しては市役所内部でも厳しい目があるため気をつけましょう。
ただし、あくまで上記は内部規定がないと言う意味であって、実際は市民の皆様の目にどう映るのか?が最も重要となります。
そのため、自由だからと、懲罰にならないからとオシャレ道を突き進み過ぎると、クレーム等により仕事にならなくなる可能性もあるため、それだけは気をつけてオシャレを楽しみましょう。