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県職員と市職員どっちがいい?給料や仕事内容、休暇の違いは?

公務員
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地方公務員を目指そうとしている方は、都道府県庁の職員になるか、市区町村の職員になるか悩む方が多いのではないしょうか?そこで、このページでは、県職員と市職員どちらがいいのか?判断できるように、給料面、仕事面、休暇面等の違いについて、詳しくご紹介します。

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県職員と市職員の採用試験の違い

地方公務員の採用試験は概ね3次試験まであって、1次試験に筆記試験、2次試験に集団討論、3次試験に小論文・面接を行います。

採用試験の内容は自治体によって異なるため、自治体によっては集団討論がなく、2次試験に小論文・面接で採用試験が終わるところもありますが、県であろうと、市であろうと、試験の内容については、そこまで差はありません。

採用試験の内容については、県職員でも市職員でも、そこまで差はありませんが、募集する人の数と質には、大きな差があります。

ご想像の通り、県職員の方が応募する人数が圧倒的に多いです。

県の採用試験の方が、募集人数が多いことから、優秀な人材も多数集まるため、より試験、面接の合格ラインが上がります。

もちろん採用する人数も、それぞれの市町村よりも多いですが、採用人数以上に優秀な人が集まるため、県職員として採用される方が市職員として採用されるよりも困難です。

県職員と市職員の給料の違い

公務員の給料は、全ての自治体においてラスパイレス指数を公表しているため、ラスパイレス指数を見ることで調べることができます。

このラスパイレス指数と言うのは、国家公務員の給与を100とした場合の地方公務員の給料水準を指数で示したものです。

ラスパイレス指数が100を超えるほど、国家公務員の給料水準より給料水準が高く、逆に100を下回ると国家公務員の給料水準より給料水準が低いということになります。

例えばA市がラスパイレス指数102、B市がラスパイレス指数97とすると、国家公務員の給料水準と比べてA市は2ポイント高く、B市は3ポイント低いことがわかります。

また、自治体同士の基本給自体も比較できるため、上記の例だとB市より、A市の方が基本給が多いことがわかります。

ラスパイレス指数とは地方にお金を分配しないための数字
民間企業の方はあまり聞いたことがないと思いますが、 公務員の方には同じみのラスパイレス指数。 このラスパイレス指数を根拠に地方公務員の給与額が 下げられてしまうんですが、実はラスパイレス指数には、 様々な問題点があり、それを根拠に地方公務員...

ただし、注意が必要で、ラスパイレス指数で比較できるのは、あくまで基本給のみです。

住居手当、通勤手当、地域手当等の各種手当を含めた実際の給料総支給額を比較することはできません。

つまり、国家公務員や地方公務員の給料を比較する際にラスパイレス指数がよく使われますが、ラスパイレス指数では給料が多いか少ないかを判断することができないと言うことです。

では、実際の給料は県職員と市職員のどっちか多いか?と言いますと、県職員の給料の方が圧倒的に多いです。

なぜなら、県職員には地域手当が付くからです。

地域手当は基本給に対して最大20%付き、毎月の給料だけでなく、ボーナスにも関係してきます。

例えば基本給20万円として地域手当が20%付く自治体と地域手当が0%の自治体を比べると下記のような支給額になります。

<給料月額>
○都会の場合
地域手当20% 基本給20万円×20%=4万円(地域手当)
基本給20万円+地域手当4万円=24万円(月額)

○田舎の場合
地域手当0% 基本給20万円×0%=0円(地域手当)
基本給20万円+地域手当0円=20万円(月額)

<ボーナス支給額>
○都会の場合
地域手当20% 給料月額24万円×2.225月=53.4万円

○田舎の場合
地域手当0% 給料月額20万円×2.225月=44.5万円

同じ基本給でも、都会と田舎でボーナス支給額は約10万円、年収だと約70万円も差が出ます。

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もちろん、県庁所在市などの都会で働く地方公務員には、地域手当が付くため、県職員同様の給料が出ますが、その他の圧倒的大多数の地方公務員は地域手当がつきません。

そのため、市職員よりも県職員の方が年収が高くなります。

県職員と市職員の仕事内容の違い

県職員の主な仕事は、補助金等、国からの指示、又は県で決めたことを市役所に伝えることです。

市職員の主な仕事は、国・県からの指示、又は市で決めたことを実施すると共に、市民の方にわかりやすく伝えることです。

どちらも「伝える」仕事ですが、「伝える相手」が全く違うため、業務の内容もガラリと変わります。

県職員の場合、一部の職場を除き、県民と直接接触することはなく、主に国家公務員や市役所職員を相手にすることになります。

相手が公務員のため、いわゆるクレーム対応等をする必要はありませんが、その代わり、市役所からの各種法律や制度、補助金等に関する非常に専門的でマニアックなケースの対応等に関する問い合わせに対して、法的な根拠を踏まえて明確に回答をしなければいけません。

そのため、県職員は、仕事をするうえで、より高度で専門的な知識が必要となります。

市職員の場合、主に直接市民を相手にすることになります。

事業をするには予算を上程し、議決をとる必要がある等の行政のルールや各種制度等について、全く知らない市民に対して、わかるように説明しなければいけません。

また、ただでさえ政治家や行政、役所に対するイメージが悪いことから、役所に全く関係のないものを含む大小様々なクレームに対応しなければいけません。

そのため、市職員は、仕事をするうえで、よりコミュニケーション能力が必要となります。

なお、首長・議会対応、予算の調製・執行、及び法務・人事等に関する仕事に関しては、共通する仕事のため、県職員でも、市職員でも仕事内容は同じです。

このように、県職員でも市職員でも配属先によっては、全く同じ仕事をする場合もあります。

県職員と市職員のやりがいの違い

県職員の場合、「県」であり、「市」と比べて規模も財政事情も圧倒的に巨大なため、市と比較にならないくらい大きな事業、多種多様な事業に携わることができます。

大きな仕事は、その分、大変で、すぐに結果が出るわけではありませんが、事業が完了したときの達成感は一入で、非常にやりがいを感じることができます。

市職員の場合、あらゆる事業が市に直結することから「市に貢献したい!」「市の役に立ちたい!」と思っている方は、市の発展に直接携わることができます。

また、市民の方と直接対面することから、クレームを言われることもありますが、逆に直接感謝の言葉を伝えられることもあるため、そこにやりがいを感じることができます。

県職員と市職員の休暇の違い

休暇に関しては、県職員でも市職員でも違いはありません。

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どちらの職員であっても年次有給休暇は100%消化することが可能ですし、連休にして、海外旅行に行ったりすることも可能です。

ただし、年次有給休暇が取りやすいかどうかは、部署によって変わってきます。

例えば、福祉部門や教育部門の場合、基本的に人が足りず、激務のため、なかなか休みが取りにくいです。

ただし、忙しい部署であっても、民間企業と比べると、はるかに休暇を取りやすい環境であることは間違いないため、休暇に関しては、県職員でも市職員でも比較的自由に取得することができます。

県職員と市職員の異動の違い

県職員の場合、異動先が県全域に及びます。

そのため、異動により、本庁から支所へと通勤先が変わり、通勤時間が増えたり、転居が必要になることがあります。

また、県の場合、東京、大阪、名古屋等の主要な都市に事務所を設置しているため、県外に異動する可能性は十分ありますし、中には海外の事務所に異動となり、海外勤務をすることもあります。

市職員の場合、基本的には庁舎内での異動しかないため、通勤先が変わることは、ほぼありません。

大きな市であれば、支所への異動もありますが、同じ市内のため、転居をする必要はなく、通勤時間も、そこまで変わることはありません。

政令指定都市等の大都市の市役所職員でなければ、海外勤務はもちろん、県外に異動することも、ほぼありませんが、国や県への派遣募集がたまにあるため、手挙げをして、許可が下りれば、県外に異動することも可能です。

県職員と市職員の人間関係の違い

県職員の場合、正職員だけで数万人おり、会計年度任用職員も含めると、十数万人近くの職員がいます。

また、勤務先も多数の支所があることから、どれだけ仲が良い人ができても、逆に大ゲンカをしたとしても、今後、同じ職場で働くことは、まずありません。

そのため、異動先ごとで心機一転、人間関係を新たに構築していくことになります。

仕事をするうえで、人間関係は考慮されず、実力や力量のみで判断されるため、ある意味公平・公正ですが、その分、日々の勉強・努力・研鑽が非常に重要になります。

市役所職員の場合、正職員、会計年度任用職員あわせても、せいぜい千人程度しかいません。

また、異動先も庁舎内なので、県とは逆に、同じ人と同じ職場で働く可能性が非常に高く、同じ職場ではなくても、何らかの形で必ず関係してきます。

そのため、市職員の場合、どうしても人間関係が濃くなります。

人間関係が濃いため、仕事をするうえで、実力や力量も、もちろん大事ですが、それ以上に人間関係の有無が非常に重要になります。

県職員に向いている人の特徴

県職員に向いている人の特徴は下記の通りです。

  • 給料をたくさんもらいたい
  • 規模の大きな仕事をしたい
  • 転居を伴う異動が平気
  • 通勤時間が長くても苦にならない
  • 新しい環境に、すぐに慣れる
  • 勉強が得意で勉強をすることが習慣化されている

以上の特徴を持っている方は、県職員の特性があります。

市職員に向いている人の特徴

市職員に向いている人の特徴は下記の通りです。

  • 地域貢献や町づくりをしたい
  • 給料よりもプライベートを優先したい
  • 良好な人間関係の構築・継続が得意
  • 人と話すのが好き
  • 安定した生活を送りたい

以上の特徴を持っている方は、市職員の特性があります。

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まとめ

県職員と市職員の違いについて、説明させていただきました。

県庁・市役所どちらに就職したとしても

  • 安定した収入
  • クビになることはない
  • ワークライフバランスが取れる
  • 事務作業が多い

等の地方公務員の特徴は一緒ですし、その他にも似通ったところは多数あります。

そのため、どちらに就職しても、「公務員になって◯◯したい!」と言う夢は叶えられるのかな?と思います。

ただ、県職員と市職員どっちの方が良いのか?と聞かれたら、個人的には、県職員の方がおすすめです。

なぜなら、県職員の方が、色々と大変ですが、給料は良いですし、転職する場合に圧倒的に有利だからです。

なので、県職員と市職員のどちらか迷っている場合は、県職員になることをおすすめします。

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