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嘘のうつ病で病気休暇を悪用する公務員はいるのか?

公務員
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公務員が病気休暇を悪用して、海外旅行などの長期の旅行に行ったり、夏休みにして実家が営業している海の家で働いたり、といったことがニュース等で取り上げられることがあります。

そこで、このページでは、

・病気休暇とは?
・実際に病気休暇を悪用している人がいるのかどうか?
・悪用を防ぐ方法はないのか?
・病気休暇のデメリットは?

について現役公務員が現場から報告します。

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病気休暇とは


病気休暇とは、怪我や病気により、療養する必要がある場合に認められる休みのことです。

病気休暇そのものは3ヶ月間しか使えませんが、傷病手当等も活用することで、なんと約2年9ヶ月は働かなくても、何らかのお金の支給があります。

もちろん約2年9ヶ月もの間、給料の満額が支給されるわけではなく、年月が増えるごとに、元々もらえる給料の100%から80%、60%と下がっていきます。

また、職場復帰後、勤務先によって異なりますが、1年以内に同じ病気で休む場合は、前回の病気休暇の継続と見られますが、1年間を過ぎていると、前回の病気休暇がリセットされて、再び約2年9ヶ月の間何らかのお金の支給を受けることができます。

地方公務員が病気休暇になったら給料・手当はいくらもらえる?期間はいつまで?
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ちなみに、この病気休暇の制度は、公務員だけの特別な制度ではなく、民間企業でも同様に制度としてはあるので、公務員だけが優遇されているというよりかは、正職員、正社員が優遇されていると言うことだと思います。

病気休暇を悪用している公務員はいる


結論から言いますと、残念ながら病気休暇制度を悪用している公務員はいます。

なぜ悪用していると思うのか?そう思う根拠として、その病気がうつ病であること。
そして丁度、傷病手当等の支給期間が終わると、ほぼ同時に職場復帰し、丁度リセット期間(1年間)働くと、また病気休暇に入る、を繰り返すからです。

そんなあからさまにする?と思うかもしれませんが、法律上、病気を理由にクビにできないので平気でします。

ただ、念のため、言っておきますが、悪用する公務員はごくごく少数です。

本当にうつ病になってダウンする公務員の方が大半です。

公務員の職場はストレスフルな環境のため、うつ病にならなくても、潰瘍性大腸炎とか、ストレスが原因とされる病気になって休む人がけっこういます。

そういうと、「公務員は楽な仕事しかしていないのに、なんでストレスをためるんだ?」と思う人がいるかもしれませんが、公務員の仕事は、その性質上、
誰がどうやってもクレームが発生しますし、公務員だから何を言っても良いと思って連日のようにクレームを言ってくるため、けっこうストレスたまります。

私も元々民間企業のサービス業を経験していますが、民間企業のクレームとは比べ物にならないほど酷いため、良い人ほど潰れているのが現実です。

地方公務員にうつ病になる人が多い4つの理由をご紹介します
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嘘を見抜く方法がない


悪用する人がいるのなら、どうしてそれを防止しないのか?
それはお役所仕事だから、ではなく、診断書が提出されているからです。

はっきり言って医者の診断書が出ているのであれば、明らかに嘘だと思えても、病気は病気です。

素人がプロである医者の診断書を嘘だと言えるわけがありません。

そのため、医者がどういう意図であれ、診断書を出した以上は、その診断を信じるしかありません。

それだけ医者の診断書の威力は絶大です。

病気休暇の制度を改正するわけにもいかない


嘘を見抜けないなら、病気休暇の制度を改正すれば良いのでは?と思うかもしれませんが、これ以上厳しくするわけにもいきません。

「公務員」としてではなく、「労働者」として考えて頂けたらと思うんですが、医者の診断書が出ている以上、病気休暇を取得させる他ありません。

もしも改正するとしたら、再度同じ病気で病気休暇をとる場合のリセット期間(1年間)を長くする方法しかありませんが、再発しやすい病気の場合、例えば癌などは3年以内に再発する可能性が高いため、リセット期間が長いと、その労働者は生活ができなくなってしまいます。

そのため、病気休暇の制度を改正するわけにもいきません。

病気休暇を取得するデメリット


上記を見ていると、病気休暇を悪用する奴が一番得する印象を受けますが、安心してください。

病気休暇を悪用するデメリットはもちろんあります。

地方公務員が病気休暇を取るデメリットや注意点について
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ボーナスの支給はない


病気休暇中のボーナスは出ません。

地方公務員のボーナス支給日はいつ?何ヶ月分支給される?
公務員には期末・勤勉手当と言う民間企業におけるボーナス(賞与)が支給されます。 では、ボーナスの支給日はいつか?いくらもらえるのか?減額されることはあるのか?また、そもそもなぜ公務員にボーナスが支給されるのか?等、気になるところだと思います...

市役所によってボーナスの支給金額は異なりますが、もし仮に1年間休んだ場合、期末手当・勤勉手当併せて約4ヶ月分もの給料が支給されないことになります。

昇給が遅れて、しかも少ない


通常、1年に1回4号給昇給しますが、病気休暇中は昇給しません。

職場復帰後に、病気休暇期間も含めて昇給することにはなるんですが、職場復帰後すぐではなく、昇給日までは昇給しませんし、昇給も減額調整を受けるため、生涯年収は確実に下がります。

まとめ:若い人ほど病気休暇するメリットはあまりない


病気休暇を悪用する人は若い人ほど多い印象を受けますが、正直もったいないです。

転職を考えているのであれば別ですが、一生公務員として働くのであれば昇給しないのは生涯年収にかなり響きます。

特に若い人は1年間で約8,000円/月昇給しますが、病気休暇をすることで、4,000円/月しか昇給しないわけです。

たった4,000円と思うかもしれませんが、年間48,000円、ボーナスも含めると、年間64,000円も損しています。
30年間勤めれば192万円も損しますし、退職金も含めれば更に損します。

そのため、公務員を続けるのであれば病気休暇を悪用するメリットはあまりなく、特に若い人ほど損をするため、真面目に働いた方が得です。

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